【社説】今日、青海川で。
ものすごく海に近い駅として有名な青海川駅。そこへいつか行ってみたいものだと思いながら、長い間その機会がなく、そのうち新潟中越沖地震で青海川駅を含む信越本線が大規模な土砂崩れに見舞われ、しばらく信越本線が不通になるという事態になってしまいました。
そんな青海川駅に、今日とうとう降り立つことができましたので、ご報告します。
なにしろ今日が初めてなので、以前の青海川駅と比較して今はどうなっているかということは僕にはわかりませんが、ホームに降り立ってまず目に入ったのが、駅のすぐ南側の、半分補強工事が完了し、残り半分はまだ土がむき出しになっていて現在補強工事が進行中の背の高い崖でした。ここがまさに地震で崩れた場所なのだとすぐにわかり、その崩れかたはさぞやおそろしいものであったろうということもすぐにわかりました。
コンクリート敷きのホームは、いかにもとってつけたような鉄パイプの柵で囲っているだけで、ホーム部分もだいぶ被害を受けたような印象です。駅舎と呼べるような駅舎はなく、人が二人も入ればいっぱいになってしまうような簡素な待合所が臨時に設けられているだけでした。
コンクリート敷きのホームは、いかにもとってつけたような鉄パイプの柵で囲っているだけで、ホーム部分もだいぶ被害を受けたような印象です。駅舎と呼べるような駅舎はなく、人が二人も入ればいっぱいになってしまうような簡素な待合所が臨時に設けられているだけでした。
駅舎もホームも仮設のまま。
まだ簡素な待合所しかない。
EF510が牽く貨物が駆け抜けた。
近くの高台へ上って青海川駅を遠目に眺めてみました。すぐそばに広がる日本海、反対側は急峻な崖、そしてトンネルから出てきてまっすぐに伸びる鉄路、そして駅。それは一幅の絵であるかのようにすばらしい景色です。しかし、その立地条件が今回のような重い災害を招いてしまったという面もあるかもしれません。
高台から眺めている間に、特急「北越5号」や快速「くびき野2号」が通過していきましたが、いずれもとてもゆっくりと走っていきます。まだ徐行制限が解除されていないのでしょう。
高台から眺めている間に、特急「北越5号」や快速「くびき野2号」が通過していきましたが、いずれもとてもゆっくりと走っていきます。まだ徐行制限が解除されていないのでしょう。
青海川駅には復旧の槌音が今も響いています。間違いなく完全復旧へ向かっています。まだ時間はかかるのでしょうけれど、でもきっとまた元通りの立派な駅になって、すばらしい日本海の風景とともに活躍してくれることを信じて、僕は青海川駅をあとにしました。
▲やがて青海川駅にも夕暮れが。