またもどさまわり⑯（突然「かもめ」）

【2009年9月5日の追記】

　2年前のどさまわり旅日記を、書庫移設に伴いリバイバル掲載しています。

　このときは、けっこう初物づくしでした。残暑厳しい初めての佐賀、初めての青森～福岡航空路線（すぐに廃止）、初めての「かもめ」などなど。短い滞在でしたがいろいろ楽しむことができました。青森～福岡便、廃止されてまもなく2年ですが、復活の兆しは全然ありませんね～。

　福岡空港から佐賀へ行こうとするとバスの方が圧倒的に便利だったのがちょっと残念。帰りはあえて「かもめ」に乗りましたが、佐賀ってやっぱり福岡圏内なんだろうなと感じました。

　それではリバイバル、どうぞ。

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▲885系初乗車。SONICだけれど「かもめ」です。

　ようやく青森に帰り着いた僕は、少し実家でのんびりしようと思っていたのもつかの間、突然佐賀へ行かねばならなくなりました。

　佐賀？佐賀って行ったことない。どうやっていけばいいのだ？？

　佐賀でのアポは9月3日(月)午前9時。さて、どうする。
　時刻表をめくってみると、青森～福岡便が月・水・金・日の週4便就航している。ノーマル運賃で乗るのは思い切り気が進まないけれど、背に腹は代えられない。
　というわけで、9月2日(日)青森発15:25のJAL3520便で福岡へ飛んで佐賀入りすることにしました。

　佐賀へ行くのは初めてです。長崎へ行くのに通ったことは何度かあるけれど、降りたことはありません。さーて、何に乗って行こうかなー、やっぱり「かもめ」？それとも「みどり」？
　しかし、青森から2時間05分のフライトののちに福岡空港へ降り立った僕は、あまりの蒸し暑さにくらくらっときてしまい、「かもめ」も「みどり」もあっさり捨てて、佐賀行きの直行バスに乗ってしまったのでした……(^_^ゞ。

　明けて9月3日、アポも無事終了し、思ったより仕事が早く終わったので、今度は列車で福岡空港へ向かえそうです。佐賀駅に着いてみると、10:44発の2012M特急「かもめ12号」に間に合いました。

初めて利用した佐賀駅。

　さーて、生まれて初めて乗る「かもめ」です。佐賀駅のホームに上がり、いそいそと列車の到着を待ちます。
　下り線のホームには、10:38発の2011M「かもめ11号」がやってきました。885系「白いかもめ」です。上り線の方には、ここで「かもめ12号」に抜かれる肥前大浦からの鳥栖行き普通列車2840Mが到着です。こちらは817系近郊型電車です。

長崎行き「白いかもめ11号」。

肥前大浦発鳥栖行き2840M。

　さて、自由席の乗車口にかなり行列ができてきた頃、「かもめ12号」がやってきました。「ソニック」仕様の青い885系、SM10編成。初乗車であります。先頭車両の6号車普通車自由席に乗り込みます。行列は長かったけれど、収まってみるとそれほど混んでいるわけではありません。しかしそれにしても、噂には聞いていましたが、普通車自由席なのにこの本革シート、なんともゴージャスで、しかもしっくりと落ち着きます。485系3000番台「白鳥」なんかのへなちょこグリーン席なんかよりもはるかに立派です（笑）。しかもこの爆走！「かもめ12号」は佐賀を出ると終点博多までは途中鳥栖にしか停まりません。鳥栖から博多までノンストップでわずか18分！なんだかJR九州の力量をまざまざと見せつけられたような気がしました。しかし「かもめ」、いいですねえ。博多～長崎間をぜひ乗り通してみたくなりました。

ついに来ました「かもめ12号」。

静かにゴージャスに、爆走。

　終点博多からは地下鉄で福岡空港へ。12:50発のJAL3521便で青森へ戻ります。機材はJAS時代から引き継いでいるMD81。青森～福岡便は、花巻～福岡便と一日交替の運行で主に団体観光客を目当てに飛んでいましたが、JALの路線見直しによってこの10月から運休に追い込まれました。僕はこの時、期せずしてこの路線の乗り納めをしたような形になったのです。

　福岡空港内のラーメン屋で、やっぱりそりゃあとんこつラーメンでしょう！替え玉までしっかり食べて、いか明太子ごはんも食べて、おみやげに明太子といかしゅうまいを買って家路につきます。フライトは概ね順調。途中佐渡島がよく見えました。青森までは1時間55分。突然振ってわいたような佐賀行きでしたが、今度はもっとゆっくり来てみたくなりました。

青森行きJAL3521。

▲JAL3521の機内から。見えるでしょうか、佐渡島の南端・沢崎鼻のあたりが見えているのですが……。