毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

9月25日は中秋の名月。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818201345.jpg ▲見た目は別に日本でも買える月餅と同じですが、表面に「椒鹽」の文字が……。

 9月25日は旧暦8月15日、中秋でしたね。天文学的には満月は9月27日だそうですから、25日の月はまん丸というわけにはいかなかったようですが、でも旧暦8月15日は中秋の名月ということで、お月見をされたかたも大勢いらっしゃると思います。

 お月見と言えば日本では月見団子ですが、中国では月餅を食べます。月餅の丸い形にあやかって、満月を愛でながら、家族の円満と団らんを祝うのです。ですから月餅は縁起物、ありがたいものです。そこで近年、月餅は日本のお中元のように互いに贈り合う習慣がすっかり定着してしまいました。

 日本のお中元なら食品を中心にさまざまな種類がありますから何を贈っても贈られてもよいという感じがしますが、中国では中秋が近づいてくると、ひたすら月餅だけが贈り贈られ、職場にもどんどん届くので、甘いモノが嫌いな人は心底うんざりです。最近では、月餅の過剰包装が問題になってきており、月餅そのものの何倍もの値段がしそうな豪華絢爛な包装箱に資源浪費だとの批判が絶えませんが、それでも月餅の豪華化は止まりません。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818201349.jpg この箱はまだつつましいほう。

 僕はまあ月餅は好きなほうなので、この季節になるとありがたくいただいて毎日朝食やおやつがわりにしています。
 しかし、時にはゲッと思うような餡の入った月餅に遭遇することもあります。
 月餅というと、いわゆる「あんこ」、小豆の餡が入っていると思う人がほとんどでしょう。しかし、小豆餡の月餅はむしろ少数派です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818201353.jpg 大きさも中身も多種多様。

 僕がいちばん好きなのは「ハスの実の餡の塩漬け卵の黄身二個入り」なんですが、これは見た目は白あんです。下の写真の月餅(今朝食べたんですが)は、小さい方は「ココナツ餡」でこれはまあふつう。ナッツ入り餡とかチョコレートとかイチゴジャムっぽいのとかなんでもござれ。そのあたりならまあ食べられます。しかし、写真の大きい方にはその表面に「椒鹽」という字が見えます。「椒」は「胡椒」のこと、「鹽」は「塩」の異体字ですね。

 そうです。この月餅の中には「塩こしょう餡」が入っているのです。塩こしょうと言ってもそれがそのまま入っているわけではもちろんなくて、なんと言ったらよいでしょうか、栗まんじゅうの餡のようにぽそぽそした餡に細かく砕いたナッツをちりばめてそれにインスタントラーメンの粉末スープを練り込んだとでも言うか……

 さて、職場にはまだまだたくさん、月餅が残っています。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818201359.jpg ▲右はココナツあん、左は塩こしょうあん(T_T)。