毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

中国・北朝鮮国際列車に遭遇

イメージ 1 ▲中国丹東と北朝鮮新義州を結ぶ国際列車に丹東駅で遭遇。

 9月21日(金)と22日(土)の両日、北朝鮮との国境の町・丹東へ行ってきました。

 今朝丹東発08:14のN116次快速列車に乗って瀋陽へ帰ろうとホームへ上がってみると、向かいの番線に4両編成の客車が入っていました。サボを見ると……ええっ!?「新義州-丹東」??

 丹東市の東には鴨緑江という川が南北に流れていて、これが北朝鮮との国境になっています。川を渡れば北朝鮮。昨年10月の国慶節(建国記念日)休暇で遊びに行ったときのことはココでレポートしましたけれど、この川には道路と鉄道が平行に敷かれた鉄橋がかかっていて、金日成さんや金正日さんも中国訪問などのときにはこの鉄橋を特別列車でよく渡ったものです。丹東からこの鉄橋を渡って北朝鮮に渡ると新義州という町で、北京と平壌との間を走る定期の国際列車は丹東と新義州でそれぞれ出入国審査が行われているはずです。

 しかし、丹東と新義州を結ぶたった一駅だけの国際列車をこの目で確認したのは初めてです。

 ウワサには聞いていました。北朝鮮の大型マスゲーム「アリラン」祭典へ観光客を送り込むために、今年の4月13日から丹東と新義州を行き交う専用列車が運行を開始したと聞いたことがあります。「アリラン公演が終わる5月下旬まで毎日1回運行される」ということでしたが、秋の公演は8月1日から10月10日までらしいので、もしかすると今日見かけたこの4両編成の列車も「アリラン」観光用の特別列車なのかもしれません。

 なにしろ北朝鮮に絡む列車なのでなかなか近づきにくく、なんとかさりげなく近づいて写真を撮ってきましたが(結局誰にも何も言われなかったけれど)、発車時刻などは聞けずじまいでした。僕がホームに上がったときにはちょうど機関車の連結作業をしていたので、午前9時台あたりに発車するのではないでしょうか。そのへんをこれからちょっと調査して、何かわかったらまた報告しますね。

イメージ 2 ▲牽引を担当する「東風5型」ディーゼル機関車が近づいてきて連結が行われるところ。

イメージ 3 ▲日頃は入替で活躍している「東風5型」もここでは堂々国際列車の先頭に立ちます。

 さて、この丹東発新義州行きと思われる列車は、YZ22型と呼ばれる前世紀を代表するごくごくありふれた非空調客車の「硬座(普通座席車)」が4両の編成で、牽引には入替用ディーゼル機関車の「東風5型」が付きました。丹東駅のホームから東のほうへ目をやると、北朝鮮へと続く鉄橋の鉄骨が見えます。丹東から新義州までの所要時間は約7分ほどとのこと。たった7分で始発から終点まで走りきるこの国際列車に乗って、今日はどんな人たちが北朝鮮への国境を渡っていくのでしょうか。

イメージ 4 ▲丹東駅のホームから東に目をやると国境の鴨緑江を渡る鉄橋がもうすぐそこに見えています。左は北京から到着したK27次快速列車。