毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

韶山9G型

 2007年3月27日、瀋陽北駅。

 今日は瀋陽への出張者を出迎えに、瀋陽北駅まで行ってきました。

 瀋陽と言えば、1910年に日本が建てた旧「奉天駅」、そう、赤レンガの東京駅と同じ辰野式デザインの駅舎の現「瀋陽駅」が鉄道の玄関でしたが、1991年に味も素っ気もない北駅ができて、メインの玄関口は北駅のほうになりました。

 開業当時は、欧米でも中国でもごく普通の低いホームでしたが、つい数年前に大改装工事をやって、日本のような高いホームに生まれ変わりました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818201145.jpg 瀋陽北駅構内はこんな感じ。

 僕が出迎えなければならないのは、北駅に15:00に到着する大連からのT461次列車なのですが、少々早く到着したので、一枚1元(=約15円)の入場券を買ってホーム(中国語では「站台」という)に上がります。すると、まもなく14:35着のやはり大連からのN135次列車が入ってきますとの構内放送が。
 そしてやがてずずずず…と入線してきたのが、コレ↓。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818201150.jpg 韶山9G型電気機関車

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818201157.jpg つるりとした側面は中国らしからぬ

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818201201.jpg 客車は古めの25G型客車。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818201209.jpg 中国ではおなじみのサボ。

 初めて近くで見た~~~。 中国東北地区の電化に伴って1998年から投入されたい韶山9型(SS9)電気機関車の改良型として2002年に登場した韶山9G型電気機関車です。最高速度は時速170キロらしい。正面といい側面といい、つるりとしていて、そのカラーリングともあいまって妙にスマートな感じ。つないでいる客車は25G型客車でいささか年季が入っていますが、この機関車は「SS9-0201」ですからかなり新品ではないでしょうか。N135次列車は大連→瀋陽北ジャスト400キロを5時間08分かけて走るいわば「快速」程度の列車なので、韶山9G型では力を持て余し気味だったことでしょう。

 などと韶山9G型にうつつを抜かしているうちに、待っていたT461次列車がホームの反対側に入線してきました。ところが、こちらの列車もなんと初めて見かける車体でした。長春軌道客車株式有限公司が自主開発した中国初の動力分散電動型(要するに電車)高速車輌「長白山号」ではないですか。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818201213.jpg 「長白山」号が大連から到着。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818201217.jpg 車輌の型としては25DD型。

 お客さんを出迎えねばならないという状況にあったため、ちゃんとした写真を撮ることができませんでしたが、このような車輌が瀋陽~大連間に投入されているとは知りませんでした。所要時間が今まで4時間ちょうどだったのが2月か3月あたりから突然30分短縮されてダイヤが変更になっていたので、どうしたのかなとは思っていたのですが、「長白山」号が投入されていたとは。編成は、一般の幹線列車よりは短い10両編成ぐらいだったように見受けました。列車到着が近付くと、出迎えの女性駅員が隊列を組んで歩いてきて各車両ごとに一人ずつドアの停止位置に配置されるのですが、みなさんかわいらしい駅員さんばかりで、「長白山」号というよりはそちらに目が行ってしまっていましたが。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818201223.jpg 昔ながらの「緑皮車」。

 しかしながら、僕はやはり、中国鉄路ならば昔ながらの緑色の分厚い鉄板を身にまとったこの車輌が好きです。上の写真は、向かいのホームで発車を待っていた瀋陽北駅15:03分発、山西省大同行き2177次列車の13号車、22B型客車です。大同に着くのはちょうど16時間後の明朝7時です。中国の客車は、やっぱりこんなでなくっちゃね。