毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

青森へ帰省する(2004年12月青春18きっぷ)

 2004年12月30日早朝04:45、JR常磐線三河島駅
 荒川区に居を定めてから、帰省のスタートはいつも三河島駅

 学生のときも、社会人になってからも、海外に住んでいたときを除けば、年越しは必ず故郷の実家で迎えていました。年末年始は実家で過ごさなければという思いがいつもあったのは田舎生まれの田舎育ちだからでしょうか。だから僕は今に至るも、初詣輸送のための首都圏交通機関終夜運転というのを経験したことが一度もありません。

 この年の年末は、特にどう使うという当てはなかったのですが青春18きっぷを買い、その一枚を使って帰省することにしました。東北新幹線八戸開業のあおりで盛岡~八戸間は青春18きっぷが使えなくなったので、盛岡から花輪線に抜けるか、運賃を別払いしてIGRいわて銀河鉄道青い森鉄道で突っ切るか、決めきれないまま、晦日の朝を迎えました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221849.jpg 早朝の三河島駅。まだ真っ暗。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221903.jpg 321M 上野05:10→いわき08:35

 帰省トップランナー三河島発04:49の松戸発一番電車432Hで、上野到着は04:55。さすがにこの時間では夜明けどころか空は真っ暗のまま。
 上野駅で10番線ホームへ移動すると、05:10発いわき行き普通列車321Mが既に入線済みです。415系の7両編成で、ロングシート車もまじっていましたが、先頭車にボックスシートがあったので、そこに陣取ります。もちろん、この電車に三河島駅から乗っても全然かまわないのですが、やっぱり始発から乗りたいですよね。いわきまでは3時間26分、睡眠は十分にとることができます。
 
 いわきでは小一時間ほど時間があるので、駅の外に出て、朝からやっているそば屋を見つけて朝食をずるずるっと。天気は快晴。全国各地では新年を迎えるための準備が着々と進んでいることでしょう。
 いわきからは09:20発原ノ町行き普通列車681M、ワンマン運転701系2両編成。このあたりから車体に雪をまとうようになってきます。ただ、一ノ関まではボックスシートで行けるかなと思っていただけに、早々のロングシートの登場に少しがっかり。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221912.jpg 681M いわき09:20→原ノ町10:37

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221919.jpg 原ノ町は意外に積雪が多かった。

 天気は快晴ですが、終点原ノ町は意外な積雪。
 原ノ町というと、子どもの頃祖母のところへ行った帰りに三戸駅から青森駅までよく乗った233レを思い出します。原ノ町がどこにあるかなんて知らなかったけれど、「原ノ町-青森」というサボを掲げてED75に牽かれてやってくる客車鈍行に乗るたびに、いつか始発の原ノ町から青森まで通して乗ってみたいものだといつも思ったものです。結局完乗できないまま233レは姿を消してしまいました。

 さて、原ノ町からは10:50発仙台行き普通列車243M、455系。堂々の6両編成です。再びクロスシートで仙台までの1時間18分を過ごすことができました。日立木駅では「スーパーひたち30号」との交換待ちでしばらく停車。ホームにおりてみると、なんだか素晴らしい青空です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221925.jpg 243M 原ノ町10:50→仙台12:08

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221931.jpg 日立木って「にったき」なんです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221937.jpg 535M 仙台12:40→一ノ関14:23

 青春18きっぷでの長距離乗り継ぎは食事を確保しにくいという難点がありますが、僕も例に漏れず昼を食べられないまま仙台駅1番線に並びます。年末の買い物客で各ホームともかなりの混雑。年末の活気があってよいですけれど、でもやはり座って行きたいし……
 仙台からは12:40発一ノ関行き535M、701系。これから青森まで、まず間違いなくロングシート一色のはずだと思うとうんざりです。
 一ノ関には14:23着。一ノ関からは14:57発盛岡行き普通列車1543M、701系701系の帯も北東北色の紫に変わりましたが、もはや写真なんか撮っていません。盛岡到着は16:26。日はとっぷりと暮れました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221942.jpg
 写真は盛岡19:43着「やまびこ61号」(右)と盛岡20:16発「やまびこ72号」。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221947.jpg 国鉄色「つがる93号」。

おや?青春18きっぷには縁のない「はやて」と「つがる」が。

 盛岡で途中下車し、何しろ昼さえ食べていないので、駅前の「盛楼閣」で淡黄色のつややかな冷麺を食べたらみごとに力尽き、新幹線に乗ることにしたのでした。盛岡19:57発「はやて93号」→八戸着20:27。
 八戸駅で乗り換えたのは20:45発9093M特急「つがる93号」。臨時列車だからなのか485系国鉄色。足回りに雪が厚くまとわりつき、顔も既に凍て付いています。晦日のこの時間帯では帰省ラッシュもとうに過ぎたのか、乗客も多くはありません。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221952.jpg 21:48、終点青森に到着。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221857.jpg 青森駅。寒い。

 力走1時間、ついに終点青森に到着しました。青森は深い雪であった。「つがる93号」の最後尾の顔も写真のように雪化粧。隣の3番線では22:07発八戸行き最終列車586Mが出発を待っていました。

 冬は、東北本線を下ってきて、野辺地を過ぎて突然雪が厚くなるのを見ると、帰ってきたな、と思います。雪のない季節は、宮城北部あたりを境に、民家の屋根が瓦屋根からトタン屋根に変わってくると、北上してるな、帰ってきてるな、と思います。そして、青森駅のホームに降り立つと、とてもほっとした気持ちになるのです。みなさんも、故郷に「帰ってきたな」と感じるいつも決まった何かをお持ちではありませんか?

 ところで、この年の冬は大雪で、帰省翌日の大晦日青森市の積雪は80㎝でしたが、年が明けてからの雪はこんな生半可なものではなかったのです……