毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

「富士」に乗って大分旅行⑤(大分→宮崎)

 2004年12月19日、豊後中村駅

 思い起こせばこの日は日曜日。そうです、「富士」乗りたさに、金曜日の午後に休暇を取り、週末を利用してここまで旅に来ていたのでした。

 朝、筌ノ口温泉を発った僕は、まずは久大本線豊後中村駅まで山を下ってきました。生涯を通じて久大本線の駅と出会うのはこれが初めてです。

 豊後中村駅の駅舎、昔ながらの瓦屋根の平屋建て、しかも屋根は苔むしていて、ずいぶんと古そうなたたずまい。調べてみると、昭和3年10月28日開業とのことですが、今の駅舎はいつ建てられたものなのでしょうか。二面二線の相対式になっているホームも「田舎の駅」を思わせる趣があって好感が持てます。もちろん、豊後中村駅は特急停車駅であり、所在地も市街地なのですが。


https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221551.jpg ホームもどこか味わいが……。

 ちょうどそこで列車がやってきました。時間は10:50、豊後森発大分行き普通列車8871D、真っ赤なキハ220形の単行です。豊後森由布院間は土曜休日のみ8871Dとして運転し、由布院からは毎日運転の4849Dになります。日曜日で、由布院か大分へ遊びに出るのか、お父さんに車で駅まで送ってもらった中学生か高校生が乗り込んでいきました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221559.jpg 大分行き8871D。

 のどかな豊後中村の駅をあとにし、次は湯布院へ移動です。温泉、由布岳、よりどりみどりの観光地。どうもあまのじゃくな性格が災いしてか、全国的に名の知れ渡った場所にはあまり足が向きません。いや、きっと湯布院も素敵なところなのだろうと思います。でも、なんだか「行かなくてもいいか」という気持ちになってしまって…… 湯布院ファンのみなさん、ごめんなさい。いつかゆっくり行きます、いつか、必ず。

 そんなわけで、湯布院ではほとんどどこもまわらずに(日曜日で至るところがごった返していたし)、駅から「ゆふいんの森3号」に乗りました。おお、これが噂に聞く「ゆふいんの森」!新装なったキハ71系ゆふいんの森Ⅰ世号です。乗車したのは3号車。3号車にはサロンがあり、その奥は2号車の半室を占めるビュッフェのカウンター。JR九州独特の木材をふんだんに使った内装は噂どおりで、こんな場所があると思わずビールなど飲んでしまいますよね。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221605.jpg 由布院、きっとまた来ます……。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221609.jpg 定刻到着、「ゆふいんの森3号」。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221613.jpg 2号車ビュッフェカウンター。

 「ゆふいんの森3号」は由布院から大分までを43分かけてノンストップで走り、13:11に大分到着。そして終点別府には定刻13:26に到着しました。
 そして旅のラストランナーは「にちりん13号」と「にちりん15号」。
 まず別府からは13:58発宮崎空港行き5013M特急「にちりん13号」。JR九州おなじみの「赤いにちりん」は先頭車にクロハ481-7が立っているとすると、これはDK-16編成かしら。編成とか運用とか詳しくないんです。
 別府を発ってから宮崎までの記憶が抜け落ちているのですが、三時間ちょっとかけて宮崎到着17:12。ちょうど夕食タイムに宮崎にいるのならば、あれを食べないわけにはいかないでしょう。レストラン「おぐら」の元祖チキン南蛮。ウマイ(写真なし)。いや、もちろんこれを食べたかったがゆえに「にちりん13号」で下ってきたのですが。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818221619.jpg 別府駅にて、「にちりん13号」。

 チキン南蛮で満足しきった僕を乗せた宮崎発18:37の5015M特急「にちりん15号」は、9分で宮崎空港に到着しました。最後は羽田行き最終便のANA618便、機材はA321。
 
 最後はちょっと駆け足になってしまいましたが、寝台特急「富士」を完乗し、大分をめぐった週末旅行もいよいよ終わりです。東京へのおみやげは、もちろん宮崎名物「チーズまんじゅう」でした。