毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

名残の「彗星」、そして火祭り⑮(寝台特急「彗星」again)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112557.jpg ▲雨に濡れる「彗星」のヘッドマーク

 2005年8月30日、「彗星」again。

 午後3時少し前に宮崎に着いて、僕がやることはただ一つ。それはレストラン「おぐら」へ行ってチキン南蛮を食べることです。

 宮崎と言えばチキン南蛮発祥の地。本当の発祥の地は延岡だという説があるらしいですが、とにかく宮崎と言えばチキン南蛮。そしてそれを食べるならやっぱり「レストランおぐら」。宮崎まで来てチキン南蛮を食べないわけにはまいりません。

 「レストランおぐら」にもいろいろあるようですが、僕がいつも行くのは宮崎駅からまっすぐ行った橘通にある「おぐら本店」。しかしここは火曜日が定休日。そこでこの日は宮崎駅から線路沿いに南宮崎方向へしばらく歩いたところにある瀬頭店へ行くことにしました。瀬頭店は年中無休。ファミリーレストランの装いですが、しかし「おぐら」は「おぐら」。僕はここでチキン南蛮とハンバーグカレーを食べました。ウマイ。しかも満腹。やっぱりチキン南蛮は「おぐら」に限る。

 しまった、写真が一枚もないのに「おぐら」のチキン南蛮のことでこんなに書いてしまった。今日の主役はチキン南蛮じゃないのにーー(>_<。

 満腹なら腹ごなしに歩いて帰ればいいものを、法務局前のバス停からバスで宮崎駅へ戻り、宮崎16:35発の南宮崎行き6763Dに乗って南宮崎へ一駅戻りました。6763Dは日南線カラーのハッとするようなイエローのキハ40単行。日南線の海沿いを走ったらひときわ鮮やかでしょうねえ、このイエロー。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112602.jpg 日南線カラーのキハ40。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112607.jpg この日の〆めは南宮崎駅から。

 さあ、主役の登場です!南宮崎駅改札口の列車案内には17:25発京都行き寝台特急「彗星」の表示が燦然と!

 そうです。廃止まであと一ヶ月に迫った寝台特急「彗星」に今回完乗しようと思うのです。かつて京都から別府まで乗ったことは一度だけありましたが、最後にやはりどうしても完乗したかったのです。

 17:11、突如降り出した雨を衝いて、「彗星」がバックで南宮崎駅1番線に入線してきました。廃止まであと一ヶ月ということで、乗り納めに来たファンもちらほら見えます。「彗星」は、1番線に入線するとドアを開け、激しくなる一方の雨に打たれながら発車を待ちます。大分までの牽引を担当するのはED76-69機。三日前に重岡駅で迎えた下り「彗星」を牽いていたのもED76-69機で、ここで再度の対面です。さっき都城から来たときに都城方に連結されていた機関車が、牽くのはたった四両だけれど、今やヘッドマークを誇らしげに前面に掲げて先頭に立っています。

 ひととおり「彗星」の出発前の姿をカメラに収めて、5号車開放B寝台の下段に落ち着きます。京都までは958.3キロ、14時間27分の間、「彗星」に寄り添って行こうではありませんか。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112611.jpg バックで入線する「彗星」。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112616.jpg ▲本降りの雨にED76のレッドが更に引き立ちます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112625.jpg南宮崎駅で「京都」の文字を見ることができるのもあとわずか。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112620.jpg ▲京都までこのヘッドマークしんがりを務めます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112629.jpg ▲さあ、出発準備完了。京都まで958.3キロの旅が始まります。