毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

名残の「彗星」、そして火祭り⑩(神の水)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112234.jpg ▲長湯温泉から再び豊後竹田駅へ戻ってきました。これから熊本へ向かいまーす。

 2005年8月28日、長湯温泉。

 外湯をハシゴして炭酸泉で全身が丸ごとしゅわしゅわになったら、宿へ戻って夕食です。

 まず真夏の夜の風呂上がりに冷えたビールをぐいいいっとあおったら、引き揚げ湯葉と季節の盛り合わせからスタートです。氷が敷かれたお盆で出され、涼味満点。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112240.jpg 引き揚げ湯葉などなど。

 このあたりはエノハ料理が有名。「ヤマメ」のことを「エノハ」と呼ぶのだそうです。エノハの糸造りと鯛、エノハの照り焼き(酢取り茗荷と枝豆添え、石焼きにて)と、エノハ料理が続きます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112244.jpg エノハの糸造りと鯛。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112249.jpg エノハの照り焼き。

 数々のおいしいお料理をたっぷりいただいて、〆めは焼きおにぎりのお茶漬け。ごろんと焼きおにぎりをお椀に入れ、梅肉を載せてお茶をたっぷり。ほどよい酸味がまたまた食欲を刺激します。

 ああ、腹いっぱいになってしまった……

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112253.jpg ▲焼きおにぎり茶漬け。うまっ。

 落ち着いたら宿の温泉にざぶりと浸かって、芹川の流れる音を子守歌に休むことにいたしましょう……(-。_)。。o〇。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112300.jpg ▲朝の芹川、長湯温泉街。 

 一夜明けて8月29日(月)、夏の早起きはよいものです。宿の窓から芹川の向こうになにやら神社が見えるので、朝の散歩へ行ってみましょう。

 川向こうに見えたのは丸山公園。公園の敷地内には「湯乃原天満社」があります。鳥居をくぐってすぐ右には熱い温泉の湧く飲泉場になっている八角堂があり、その隣には「神の水」が湧く水飲み場があります。昨夜、就寝前にも、「神の水」の入ったポットが部屋に置かれていましたっけ。とてもおいしい水で、この日の朝もさっそくどこかの宿の板前さんとおぼしき人が水を汲みに来ていました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112257.jpg 丸山公園湯乃原天満社。

 朝の散歩で体が一気に目が覚めたのも手伝って、宿の朝食をもりもりと食べ、また真夏の太陽がじりじりと高いところへ昇り始めた頃、長湯温泉をあとにします。
 バス停までの道を歩いていると、道ばたにいろいろな句碑や歌碑を見かけます。長湯温泉には与謝野鉄幹・晶子夫妻や川端康成、種田山頭火など文人も多く足を運んだのだそうです。多くの文人が炭酸泉に浸かりながらその感性の赴くままに文筆に興じたのでしょう(下の写真は与謝野鉄幹・晶子夫妻の歌碑)。

イメージ 8


 前日と同じバスに揺られて豊後竹田駅へ戻ってきた僕は、11:00発の2422D普通列車宮地行きに乗ります。豊肥本線を豊後竹田から宮地へ抜ける列車は一日たった五本。乗り遅れるわけにはいきません。温泉でリフレッシュした体でこの日も出発です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112307.jpg ▲豊後竹田駅再び。