毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

湖南省宜章県で「米線」を食べる。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818215521.jpg湖南省名物「米線」。あまりのおいしさにおかわり必至!

 6月14日から16日まで、中国の湖南省へ行ってきました。

 湖南省は中国南部の省で、広東省の北に接し、省都は長沙。湖南料理はとてもカラく、カラい料理で有名な四川人も「湖南料理はカラくて食べられん」と言うほど。

 そんな湖南省のいちばん南の(つまり広東省に接している)町・宜章で食べた「米線」を今日はご紹介。

 「米線」は「ライス・ヌードル」、米粉を使って作ったハルサメみたいなもので、スープに入れて食べたり炒めて食べたりします。この地方では極めてポピュラーな食べ物で、町のいたるところに気軽に「米線」を食べられる小さな食堂があります。特に朝食ではこの「米線」が欠かせないとか。

 今回、外では食べられなかったんですが、僕の泊まったホテルの朝食にも「米線」があったのでそれを食べて見たら激ウマ!でした。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818215546.jpg ▲朝食会場の一角に「米線」コーナー。

 朝食会場の一角に「米線」のテーブルがあり、愛想のいいおばちゃんが米線を作ってくれます。テーブルの上には、「米線」を茹でるための湯をわかしたズンドウが載ったガスコンロとお碗類、その隣にはポータブルコンロに載った大きな洗面器(笑)が二つあって、二種類のスープがなみなみと入っています。そしてその手前には刻みネギ、インゲンとトウガラシの和え物を刻んだもの、揚げ落花生、ラー油、黒酢、醤油などの調味料やトッピングが並び、自由に追加することができます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818215534.jpg ▲二種類のスープと各種トッピングや調味料が並ぶ。

 スープはキノコスープとビーフスープの二種類。とりわけウマイのがキノコスープで、一見どうということはありませんが、実はじっくりと煮込まれた鶏ダシの濃厚スープに鶏肉の千切りと生シイタケがたっぷり入っていて、これに加えてダシの鶏から出た油が更に旨みを出していて、このスープだけでも感動の一品になってます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818215539.jpg ▲一見どうということのないスープですが、旨みが凝縮された濃厚な鶏白湯スープ。

 おばちゃんに「米線ください」と言うと、「あいよっ、あんたには大盛りにしてあげるね!スープはどっち?キノコスープ?わかった!」と愛想のいい返事。そして作りながら「あんた、今日はこれからどこ行くの」と聞くので、「今日はもう広東のほうへ行きます」と答えると、「あらっ、残念、今度また食べに来なさいよ。待ってるから!」とうれしいことを言ってくれます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818215516.jpg ▲キノコスープの「米線」、できあがり。

 あっという間に「米線」はできあがり、朝なのでラー油類を入れるのはがまんして、刻みネギと刻みインゲンをトッピングにして自分のテーブルへ持ち帰ります。

 他にも朝食の食べ物は充実しているのですが、僕は他には豆乳とゆで卵のみ。ゆで卵は皮を剥いて米線スープの中に浮かべます。

 そして米線をずるずるずる……うん、ウマイ!つるり、しゃきっとした「米線」があっさりしていて、実に朝食にぴったり。そしてこのスープ、見た目はただの茹で汁のようですが、味は濃厚。やみつきになります。町なかの食堂で食べても一杯6、7元(80円前後)の湖南名物ファストフード、これを食べるためにだけでも、僕はまた湖南に行きたい!

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818215526.jpg ▲「米線」をリフトアップ。普通の小麦粉の麺もございます。