毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

ちょっと函館行ってきた(その4)

f:id:mainichigaharu:20190930220120j:plain▲函館のシンボル函館山と裾野から広がる市街地、向こうの函館湾、美しいです~。

 

 2019年6月2日、津軽海峡、幅19.2km。

 

 眼下に函館の市街地が見え始めるあたりでレフト・ターンすると、キターーーー、右側の機窓からは、函館山が一望できます!これはウツクシイイイイイイ。いや、函館山そのものも美しいですが、その北東麓に広がる街並みや、函館湾の美しく曲線を描く海岸線なども見渡せて、これはなんともステキな眺め。

 

 函館山の横を通り過ぎるときにぐぐっとズームしてみると、函館山頂上のテレビ塔や、南東端の立待岬がよーく見えます。立待岬からは天気が良い日は下北半島が見えるそうですが、この日は間違いなく見えていることでしょう。

f:id:mainichigaharu:20190930220124j:plain函館山の頂上のテレビ塔もよく見えます。

 

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▲こちらは立待岬。岬に至る途中には石川啄木とその一族の墓もあります。

 

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函館山や函館湾が後方へ移ろっていき、機体は津軽海峡上空へ。

 

 函館山函館市街が後方に去り、機窓からは、松前半島の東海岸が見渡せます。渡島山地の山々が海岸線ぎりぎりまで迫り、その海岸線ぎりぎりを道南いさりび鉄道が走り、ところどころで北海道新幹線がトンネルから顔を出しているはずです。

 

 そんなわけで、松島半島の東海岸を遠望しながら、津軽海峡上空を南下していきます。機上から眺めても、松島半島、本当に平野がないですね!機上から見る限り、まとまった集落のある平野部として見えるのは、道南いさりび鉄道茂辺地駅周辺、木古内町から知内町にかけての一帯、そして福島町の中心地がちょびっとといった感じでしょうか。 

 

f:id:mainichigaharu:20190917230543j:plain茂辺地駅周辺。手前の高架は国道228号線。奥の方に新幹線の高架です。 

 

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松前半島の南端部。平野になっているあたりは知内町から木古内町にかけて。

 

 松前半島の東海岸を眺めながら南下していくと、今度は機窓の左側から、津軽半島が見えてきました。右は北海道最南端の松前半島白神岬、左に見えてきたのは津軽半島の最北端、ごらんあれが龍飛崎北のはずれと見知らぬ人が指をさす~。そしてその間が津軽海峡であります。龍飛崎から白神岬の間の津軽海峡は19.2kmあり、ほぼその下に青函トンネルが通っています。

 

 ただ、津軽海峡がいちばん狭くなっているのはここではなくて、東側の下北半島大間崎と亀田半島汐首岬との間で、約18.7kmです。西側の龍飛崎~白神岬の方が水深が浅いこともあり、青函トンネルはそちらのルートになったようです。大間崎~汐首岬の方になっていたら、そもそも大間崎まで鉄道を敷くのがたいへんだったと思いますが。あっっ、もしかして、1939年に着工され、戦況が悪化して1943年に建設中止となった、大畑から大間崎までの未成線・大間鉄道の建設再開??当時建設済みのトンネルや橋梁が今もいくつも残ってるそうですからね、青函トンネル建設のきっかけとなった洞爺丸事故が起きた1954年頃だったら、これらトンネルや橋梁はすぐにでも使えるぐらいの状態だったでしょうから、あり得ない話ではないですね。

 

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▲右に北海道最南端の白神岬、左に津軽半島最北端の龍飛崎。その間の津軽海峡は19.2km。

 

 北海道が機窓後方に去り、津軽半島が近づいてきます。太宰治が小説「津軽」で、「ここは、本州の極地である。この部落を過ぎて路は無い。あとは海にころげ落ちるばかりだ。路が全く絶えているのである。ここは、本州の袋小路だ。」と形容した、津軽半島の最北端、龍飛崎がよーく見えます。ズームにすると、龍飛漁港や青函トンネル記念館なんかもよく見えてますね。

 

 津軽半島の北端部は、西の龍飛崎と東の袰月海岸高野崎を東西の頂点にして、へこむように海岸線が弧を描いていて、弧の底にあたる一帯が、三厩から今別にかけての集落です。今別町の集落のいちばん奥まったところに、北海道新幹線奥津軽いまべつ駅があるはずです。 

 

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津軽半島の最北端部。右端が龍飛崎。左奥に突き出ているのは小泊岬。

 

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津軽半島最北端にズーム!右端の龍飛漁港や、青函トンネル記念館の白い建物などが見える。

 

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津軽半島最北部でへこむように弧を描く海岸線に沿って三厩、今別の集落が続く。

 

f:id:mainichigaharu:20190917230615j:plain▲後方を振り返ってみると、北海道がまだ少し見えました。